スニーカー徹底解説

人はなぜナイキに惹かれるのか|ブランドの歴史や魅力、おすすめスニーカーを解説

tsuki

【20代/Webライター】
上質なカジュアルファッションを発信
▷アパレル店員
▷月15冊も読み漁るファッション雑誌マニア

ナイキは、スニーカーの話題になると必ず名前が挙がる存在。

テレビやSNSでの露出も非常に多く、「スニーカーといったらナイキ」といっても過言ではないくらい、その影響力は大きくなっています。

今回は、ナイキの魅力について深掘りしていきます。

この記事を読むことで...

  • スニーカーについて詳しくなれる
  • ナイキのスニーカーでコーデが大人っぽくなれる

ただしこの記事を読まなかったら、ナイキのことを知らないまま

統一感のないコーデになってしまいます。

今すぐオシャレになりたい方に向けてブランドの歴史や、ナイキ独自のテクノロジーの詳細、おしゃれに履きこなすコツやおすすめモデルについて詳しく説明していきます。

この記事を読めば、ナイキがこれほどまでに人気を集める理由がわかり、あなたも1足コレクションに加えたくなるはずです。

ぜひ最後までご覧ください!

本記事の監修者

日向秀仁

ファッション関連を中心に活躍するWEBライター

某有名セレクトショップの販売員として働いていた経験を活かし、センスという不定形なものに頼らず、「何故おしゃれに見えるのか」を論理的に言語化する術に長けている。

ナイキ(NIKE)とはどんなブランド?

ナイキは1968年にアメリカで創業したスポーツブランドで、スニーカーの製造に特に定評があります。

ナイキはもともと、大学で陸上部のコーチを務めていたビル・バウワーマンと、彼の教え子であったフィル・ナイトの2人が共同で立ち上げました。

陸上にゆかりのある2人が始めたこともあり、ナイキは特にランニングシューズを中心に成功をおさめ、現在では世界第1位の売り上げを誇る巨大ブランドに成長しました。

ナイキの名前の由来は?

ナイキという名前は、ギリシア神話に登場する勝利の女神「ニケ(NIKE)」に由来しています。

綴りを見てわかる通り、ナイキというブランド名はニケの読み方を変えただけなのです。

なぜ社名をナイキにしたかというと、ある日社員の夢に女神ニケが出てきたから。

勝利を象徴する女神の縁起がよいことと、ブランドロゴである「スウッシュ(スウォッシュ)」がニケの翼に見えることから、もとの社名を捨ててナイキに改名したといわれています。

ナイキのロゴの意味は?

そんな女神ニケの翼にも見えるスウッシュロゴは、ある1人の女子大学生により、35ドルという破格でデザインされました。

スウッシュロゴがデザインされた1971年当時、1ドル360円ほどだったので、デザイン費は高く見積もっても13,000円ほど。

破格でデザインされたロゴは、「躍動感とスピード感を表現している」とのこと。

その後、スウッシュは1971年の登場以来半世紀以上にわたり、ナイキを象徴するロゴデザインとして使われ続けています。

ナイキはもともと日本のスニーカーを輸入していた?

先述の通り、社員の見た夢をきっかけに社名がナイキに変更されましたが、それ以前は「ブルーリボンスポーツ(BRS)」という社名で、日本のスニーカーの輸入代理店をしていました。

ブルーリボンスポーツが輸入していたのは、現アシックスの前身である「オニツカタイガー」。

オニツカタイガーのスニーカーに惚れ込んだフィル・ナイトが、社長の鬼塚喜八郎に直談判し、50ドルという異例の安さでアメリカでの独占販売権を獲得しました。

その後、ブルーリボンスポーツは輸入販売だけでなくデザインにも加わるようになり、1968年に自社最初のスニーカーである「コルテッツ」をデザインし、それをきっかけにオニツカタイガーから独立した道を歩むようになります。

ナイキといえばハイテクスニーカー

出典:Nike. Just Do It. Nike.com

ナイキがスニーカーブランドとして世界的に有名になった背景には、同社の輩出する独創的なハイテクスニーカーの存在があります。

今でこそ、昔ながらのレトロなスニーカーは「ローテク」、近未来的なものは「ハイテク」と呼び分けていますが、そのきっかけは1990年代のスニーカーブームです。

当時、ナイキが発表した「エアマックス95」が爆発的な人気を誇り、「エアマックス狩り」なる犯罪が横行するほどの社会現象となりました。

その結果、エアマックスと既存のスニーカーを区別する必要が生まれ、ハイテクスニーカーという呼び方が定着しました。

このような経緯があることから、ナイキでスニーカーを選ぶなら、やはりハイテクスニーカーが間違いないといえるでしょう。

ナイキの魅力とは?

ナイキは全世界のスニーカー好き、特におしゃれな人々から熱狂的な支持を集めるブランドです。

中には「スニーカーはナイキしか履かない」と公言しているデザイナーや著名人もいるほど。

おしゃれな人々はなぜナイキに心惹かれるのか、ここではその魅力について深掘りしていきましょう。

魅力①:履くだけで足元が主役になる

出典:ZOZOTOWN

ナイキ最大の魅力といえるのが、履くだけで足元を主役として目立たせられる点です。

ナイキは数あるスニーカーブランドの中でも、特にデザインマーケティングに力を入れており、他ブランドとのコラボレーションなども積極的に行っています。

有名な逸話として、白か黒のシューズしか認められていなかった1980年代のNBAで、マイケルジョーダンに自社の真っ赤なスニーカーを履いてもらうため、ナイキは毎試合の罰金約50万円を肩代わりし続けたというものがあります。

「罰金を払ってでもデザインを売り出したい」、そんな強い想いが窺えるエピソードですね。

そんなナイキのスニーカーを履けば、単なるスニーカーという枠を超え、コーディネートの主役級アイテムとして活躍させられるでしょう。

魅力②:豊富なカラーバリエーション

ナイキのスニーカーは、カラーバリエーションが豊富な点も大きな魅力です。

ブラックやホワイトなどのシンプルなカラーはもとより、ブルーやレッド、ピンクといったビビッドな配色の製品も多く展開されています。

中には、ブルー×レッドなど、複数のカラーが組み合わされた斬新なものもあります。

それでも印象がうるさくならずにまとまるのは、数あるブランドでもナイキくらいのものでしょう。

カラーバリエーションの豊富さで、ナイキの右に立つブランドはありません。

「なかなか自分好みの色のスニーカーが見つからない」と悩んでいる方は、ぜひナイキのスニーカーをチェックしてみてください。

魅力③:高い機能性

ナイキのスニーカーは、デザインやカラバリといった見た目だけでなく、履き心地を高める機能性の高さも大きな魅力です。

ナイキは創業以来、「いかに速く走るか」「いかに安定したプレイを実現するか」など、各スポーツの選手目線に立った商品開発を続けてきました。

その結果、シューズとして非常に高い機能性を獲得し、その機能美が見た目をも洗練させていくという好循環を生み出しています。

そんなナイキの生み出した数々のテクノロジーについて、次の見出しで詳しく確認していきましょう。

ナイキ独自の最先端スニーカーテクノロジーとは?

ナイキはスニーカーの履き心地を向上させるため、これまでに数多くの独自テクノロジーを開発してきました。

ここでは、その中でも特に代表的な4種類のテクノロジーをご紹介します。

テクノロジー①:ワッフルソール

「ワッフルソール」とは、名前の通りワッフル状に突起が並んだ形状のアウトソールです。

創業者の1人ビル・バウワーマンが、朝食にワッフルを食べていたときに思いついたといわれています。

ワッフルソールが生まれる以前は、スニーカーのアウトソールは平らなものが一般的で、滑りやすい路面では金属製のスパイクが必須でした。

しかし、ワッフルソールは一辺5mm程度の突起を並べることで、ゴム製ながら充分なグリップ力を実現し、濡れた地面などの滑りやすい路面状況でも安定したランニングを可能としました。

この発明は、スニーカー界全体に衝撃を与え、他ブランドの製品開発にも大きな影響を与えたといわれています。

テクノロジー②:エア

「エア」とは、ソールの中に空気を含んだ袋(エアバッグ)を入れることで、足が着地したときの衝撃を和らげる、ナイキ独自のテクノロジーです。

この技術は、ある航空宇宙エンジニアのアイデアでしたが、1970年代当時、20社以上のシューズメーカーに採用を断られたなか、唯一ナイキだけがその先進性を見出しました。

ナイキエアはランニングシューズを中心に多くのモデルに採用され、80年代にはエアバッグが外から見える「ビジブルエア」に進化。

その結果生まれたのが、ブランドを代表する名作「エアマックス」シリーズです。

今では、スニーカーのサイドに見える透明のビジブルエアは、スウッシュマークと同様、ナイキを象徴するデザインとして非常に有名です。

テクノロジー③:ルナロン

スニーカー界に衝撃を与えたエアの登場から30年あまりが経過した2000年代、ナイキは新たな衝撃吸収システムとして「ルナロン」を発表しました。

ルナロンは、無重力状態の月面で跳ねる宇宙飛行士の姿を着想に生まれ、名前にも「月」を表すルナ(Luna)が入っています。

ルナロンはEVAにゴムを独自配合して作られており、ソフトでありながら高い弾力性を実現。

現在では、ランニングシューズを中心に、さまざまなスニーカーのソール素材として使われています。 まるで空気の上を歩いているかのような履き心地は、一度経験すると病みつきになること間違いなしですよ。

テクノロジー④:フライニット

「フライニット」とは、高強度のポリエステル糸をニット状に編み込んだ、ナイキ独自のアッパー素材です。

従来のスニーカーでは、布や革を縫うため足に完全にはフィットしない点が課題でしたが、フライニットは1本の糸を編み込んで作られるので、あらゆる形状の足にぴったりフィットします。

また、通気性にも非常に優れているので、長時間履いていても足が蒸れにくい点も大きな特徴です。

発売までに10年以上の歳月をかけて開発されており、用途に応じてニットの編み幅を変えているというから、そのこだわりようは尋常ではありません。

最先端の履き心地を体感してみたい方は、ぜひフライニットの搭載されたモデルを試してみてください。

ナイキの人気スニーカー3選

ナイキには数多くの人気モデルが存在しますが、初心者のうちはどれを選んでよいか迷ってしまいがち。

特に、ものによってはストリート色が強かったり、デザインの主張が激しかったりするモデルもあるので、上質カジュアルなコーディネートに合わせるには、モデル選びが非常に重要です。

ここでは、数あるナイキスニーカーのうち、特に使い勝手のよいおすすめモデルを3種類ピックアップしました。

これからナイキのスニーカーを購入しようと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

おすすめ①:エアマックス

ナイキらしいハイテクデザインと合わせやすさ、この2点を併せ持つモデルが「エアマックス」です。

先述したナイキ独自のテクノロジーである「ビジブルエア」が搭載されており、履くだけでコーディネートにスポーティな印象をプラスできます。

ブラックやホワイトなどのモノトーンカラーを選べば、きれいめなファッションにも好相性です。

エアマックスにはいくつかシリーズが存在しますが、最初は「エアマックス90」か「エアマックス95」のいずれかを選ぶのがおすすめ。

合わせやすさ重視なら90を、一足で目立たせたいなら95を選ぶとよいでしょう。

おすすめ②:エアフォース1

シンプルで使い勝手のよいスニーカーが欲しい」そんな気分のときは「エアフォース1(ワン)」がおすすめです。

エアフォース1はもともとバスケットボールシューズとしてリリースされ、エアが搭載された履き心地のよさから、ストリートを中心にファッション用途でも人気を博しました。

同名のアメリカ大統領専用飛行機から名づけられた通り、まるで空を飛んでいるかのような軽い履き心地が大きな魅力です。

エアフォース1を買うなら、カラーはオールホワイトかオールブラックのいずれかがおすすめ。

どちらもアッパーからソールまでが1色で構成されているので、幅広い着こなしに合わせることができます。

おすすめ③:コルテッツ

ハイテクスニーカーが多いナイキのラインナップの中、ローテクでおすすめなのが「コルテッツ」です。

コルテッツは前述の通り、ナイキが初めて世に出したスニーカーであり、レトロでクラシカルな見た目が大きな魅力となっています。

全体的に丸みを帯びたフォルムがかえって新鮮で、カジュアルなコーディネートから、きれいめファッションのハズしに至るまで、幅広い着こなしに相性抜群です。

コルテッツはどのカラーもよいですが、敢えて1つを選ぶのであれば、ホワイトに赤スウッシュのモデルがおすすめ。

ナイキが初めて販売したのがこの色というのもありますが、他の色との相性がよいので、幅広いコーディネートで活躍してくれるでしょう。

ナイキのスニーカーをおしゃれに履くコツ

ナイキのスニーカーは老若男女に人気があるため、おしゃれに履きこなして差別化するためには、いくつかのコツが存在します。

ここでは、特に意識したい重要なコツを3種類確認していきましょう。

コツ①:まずは落ち着いたカラーリングを選ぶ

出典:ZOZOTOWN

ナイキのスニーカーは主張が強いものが多いので、まずは落ち着いたカラーリングのものを選ぶのがおすすめです。

ビビッドなカラーのスニーカーも非常に魅力的ですが、そのぶん似合う着こなしの幅は狭まってしまいます。

その点、ブラックやホワイトなどの落ち着いたカラーであれば、カジュアルからきれいめまで、幅広いコーディネートにマッチするでしょう。

コツ②:ハイテクモデルはシンプルコーデに合わせる

出典:李奈| WEAR

ナイキの醍醐味であるハイテクスニーカーは、シンプルなコーディネートに合わせるとおしゃれにまとまります。

ハイテクスニーカーは1足での主張が強いので、上下の着こなしが派手だと、全体がちぐはぐな印象になってしまいかねません。

そのため、ハイテクスニーカーを合わせる際は、敢えて洋服の色を抑えたり、柄やデザインのない無地のものを選んだりして、全体をシンプルにまとめるように心がけましょう。

コツ③:馴染まないときは裾をロールアップする

出典:Kazuyuki|WEAR

「ナイキのスニーカーがコーディネートに合わない…」、そんな風に感じられるときは、諦める前に裾をロールアップしてみましょう。

ナイキのスニーカー、特にハイテクモデルは、デザインや色の主張が強いため、ナチュラルな印象のボトムスだと馴染まないことが多々あります。

しかし、ボトムスの裾をロールアップして境界を作ってあげれば、それぞれが独立して見えるので、相性を気にせずおしゃれな着こなしに仕上げられます。

【まとめ】ナイキの魅力は、優れたデザインと機能性に対する探求心にあり!

今回は、ナイキの歴史や特徴、おすすめのスニーカーなどについて詳しく解説してきました。

ナイキは半世紀以上続くスポーツブランドで、今では世界第1位の売り上げを誇る巨大企業としても知られています。

その躍進の背景にあるのは、優れたデザイン性と、機能性に対する飽くなき探求心。

これまでリリースされてきたモデルには、同社独自のテクノロジーが惜しみなく注がれているので、見た目だけでなく履き心地のうえでも満足することができるでしょう。

今回ご紹介したことを参考に、日々の着こなしにナイキのスニーカーを取り入れ、世界最先端のデザイン性と履き心地のよさを体感してみてください。

何はともあれ、ファッションで一番大切なのは「楽しむこと」です。

あなたのファッションライフがより楽しいものとなることを祈って。

Let’s enjoy!!

  • この記事を書いた人

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【20代/Webライター】
上質なカジュアルファッションを発信
▷アパレル店員
▷月15冊も読み漁るファッション雑誌マニア

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