
「知っているスニーカーブランドを言って」と尋ねられた場合、多くの人がまず名前を挙げるのが「コンバース」でしょう。
この記事では、コンバースの魅力について深掘りしていきます。
この記事を読むことで...
- スニーカーについて詳しくなれる
- コンバースのスニーカーを履きこなせる
ただしこの記事を読まなかったら、コンバースのことを理解せずに
統一感がないコーデになってしまいます。
今回ご紹介するスニーカーの中から選ぶことで
自分に合ったコンバースが見つかり履きこなせることができるはずです!
最後まで読めば、コンバースというスニーカーブランドの魅力が正しく理解でき、あなたもすぐに履きたくなりますよ。
本記事の監修者

ファッション関連を中心に活躍するWEBライター
某有名セレクトショップの販売員として働いていた経験を活かし、センスという不定形なものに頼らず、「何故おしゃれに見えるのか」を論理的に言語化する術に長けている。
コンバース(CONVERSE)とは?

コンバースは、1908年にアメリカのマサチューセッツで創業したメーカーです。
創業者の名前が「マーキス・A・コンバース」で、彼の名前をとって「コンバース」と名付けられました。
マサチューセッツは冬場の降雪量が多く、それ以外の季節も雨が多い湿地帯中心の土地柄。
そのため、雨や雪で足場が悪い中でも作業できるよう、創業当初のコンバースはラバー製のワークシューズを製造していました。
そんなコンバースが、現在まで続くスニーカーブランドとしての第一歩を踏み出したのは1917年のこと。
その年に発売された「オールスター」が、すべての始まりとなりました。
コンバースの歴史≒バスケットボールの歴史

コンバースで最初のスニーカー「オールスター」は、もともとバスケットボールシューズとして生まれました。
当時スポーツといえば屋外で行うものが一般的で、降雪量の多いマサチューセッツでは冬場にできるスポーツが少なかったそう。
そんな中、1891年にアメリカのある体育教師がバスケットボールを考案し、冬場でもできるスポーツとしての可能性に着目したコンバースは、世界初のバスケットボールシューズの開発に着手しました。
そうして試行錯誤の末に生まれたのが、現在まで続くコンバースのヒットモデル「オールスター」なのです。
「チャックテイラー」って何?


コンバースの定番モデルであるオールスターは、別名「チャックテイラー」と呼ばれることもあります。
これは、バスケットボール黎明期にスタープレイヤーとして活躍した「チャールズ・H・テイラー」氏の愛称で、彼がオールスターを生涯好んで履いていたことから、「オールスターといえばチャックテイラー」というイメージで呼ばれるようになりました。
スター選手が愛用しているということで、オールスターの人気・知名度はうなぎ昇りに。
彼の貢献への感謝の意味もあったのでしょう、オールスターのくるぶし部分に付けられた星型のパッチ(アンクルパッチ)には、現行モデルまで100年以上 “Chuck Taylor” の文字が刻まれ続けています。
なお、現在のファッションシーンでは、現行モデルを「オールスター」、70年代ごろを中心としたリアルヴィンテージや復刻物を「チャックテイラー」と呼び分けるのが通例になっています。
オールスターのマークはなぜ内側にある?

オールスターのハイカットモデルに付けられたアンクルパッチは、足の内側に付けられています。
その理由は、靴が擦れて破れることを防止するため。決して単なる飾りではないのです。
ただ目立たせるためだけのデザインは、ときに嘘くさく見えるもの。
しかし、オールスターに施されたデザインは、すべてがバスケットボールプレイヤーのために考えられたものなので、シンプルな極限の機能美を体現しています。
驚くべきことに、そのデザインは100年前からほとんど変わっていません。
こんなところにも、オールスターがスニーカーの元祖として語り継がれる由縁があるのかもしれませんね。
コンバースの魅力とは?
人はなぜ、コンバースのスニーカーに心惹かれるのか。
ここでは、その理由を探るべく、コンバースのスニーカーに共通する3つの魅力について深掘りしていきましょう。
コンバースが秘めた3つの魅力
- 普遍的なローテクデザイン
- 高いコストパフォーマンス
- いつでも買える安心感
それぞれ魅力を詳しく解説します!
魅力①:普遍的なローテクデザイン

コンバースのスニーカー最大の魅力は、その普遍的なデザインです。
先述のオールスターを含め、コンバースのスニーカーは発売から数十年~百年経ったものでも、そのデザインがほとんど変わっていません。
流行を意識した付け焼刃のデザインは、数年で廃れてしまいますが、実用性に裏打ちされたデザインは、普遍的な存在として、長年愛され続けます。
また、キャンバスやレザーのアッパーにゴムソールという昔ながらのローテクデザインは、あらゆる洋服と相性抜群であるため、ファッションのテイストを問わず利用できます。
初代モデルが発売されてから早100年あまりですが、もう100年経った後も、コンバースは変わらぬ姿でファッションシーンの中心に存在し続けているでしょう。
魅力②:高いコストパフォーマンス
コンバースのスニーカーは、そのコストパフォーマンスの高さも魅力です。
現行の通常モデルであれば数千円程度で購入できますが、品質は確実にお値段以上。
2万円以上するような他社スニーカーと比べても、おしゃれ度が遜色ないどころか、むしろ優っていることも多々あります。
「おしゃれはしたいけれど、靴にはあまりお金をかけられない…」、そんなときはコンバースのスニーカーを選べば違いないでしょう。
魅力③:いつでも買える安心感

コンバースのスニーカーは、いつでも買える安心感も重要な魅力です。
数量限定などでプレミア感を感じさせるスニーカーが多い中、コンバースの定番モデルは、一般的な靴屋さんなら基本どこにでも売っています。
そのため、たとえ履き潰してしまっても、まったく同じものを買い直すことができます。
後生大事に履くスニーカーも良いですが、気兼ねなく日々のファッションを楽しむためには、いつでも買えてガシガシ履けるコンバースの存在もまた重要だといえるでしょう。
コンバースといったらコレ!おすすめ定番モデル2選


コンバースのスニーカーを買うなら、まずは定番モデルを選んでおけば間違いありません。
ここでは、特に鉄板で人気のあるモデル2種類についてご紹介します。
定番モデル①:オールスター(ALL STAR)

ここまででも度々触れている通り、「オールスター」はコンバースを象徴する定番スニーカーです。
「おしゃれな人でオールスターを履いたことがない人はいない」、そう言ってよいくらいの鉄板アイテムなので、まだ履いたことのない人は、ぜひ一足購入することをおすすめします。
オールスターはもともとバスケットボールシューズなので、足首を保護するため、発売当初はすべてハイカット(HI)になっていましたが、1950年代頃からはファッション用途での利用が増え、より脱ぎ履きのしやすいローカットモデル(OX)が登場しました。
ファッションとしての合わせやすさは、ハイカットとローカットで遜色はありません。
一部「オールスターはハイカットしか履かない」というコアなファンもいますが、基本的には使い勝手と好みで選んでしまってOKです。

定番モデル②:ジャックパーセル(JACK PURCELL)

コンバースの中でオールスターに次いで人気のモデルが「ジャックパーセル」です。
ジャックパーセルが生まれたのは、1932年。当時バドミントン界で無敗の強さを誇った選手「ジョン・エドワード・ジャック・パーセル」が開発に加わり、バドミントン専用シューズとして開発されました。
ジャックパーセルは発売当時「スポルディング」というメーカーからリリースされ、その後「B.F.グッドリッチ」「PFフライヤーズ」、そして「コンバース」へと版権が移っていきました。
もともとバドミントンのラインを見やすくするために生まれたといわれるつま先のラインは、まるで笑っているように見えることから、通称「スマイル」と呼ばれ、ジャックパーセルのアイコンとして親しまれています。
シンプルな中にも程よく個性のあるデザインから、ジャックパーセルは往年のロックスターに好まれました。
特に、90年代当時カリスマ的人気を誇ったバンド「ニルヴァーナ」のヴォーカル「カート・コバーン」が好んで履いたことから、グランジファッションの代名詞的存在としても有名です。
シンプルながらも程よく個性的で、ロックな匂いを感じさせる、それがジャックパーセルの魅力だといえるでしょう。

長く履いても壊れない!? コンバースの日本製ハイエンドモデル


コンバースのスニーカーは、リーズナブルな価格でファッションに合わせやすい一方、長く履き続けると壊れやすいのが玉に傷。
そこでおすすめしたいのが、日本製のハイエンドモデルである「MADE IN JAPAN」のシリーズです。
コンバースの日本製を製造するのは、100年以上の歴史を誇る老舗「ムーンスター」。
熱圧着でアッパーとソールを接着する「ヴァルカナイズ製法」を使い、長く履いても壊れにくい、丈夫なコンバースを実現しています。
ここでは、日本製コンバースを代表する2モデルについて、詳しく確認していきましょう。
日本製モデル①:オールスター Made in Japan

日本製の場合も、やはり「オールスター」が欠かせません。
ムーンスターとコンバースの関係は古く、1980年代には両者がライセンス契約を結び、年間100万足以上のオールスターを製造していました。
現在の日本製オールスターは、ムーンスターに保管されていた80年代当時の木型を元に製造されています。
そのため、現行モデルに比べてレトロなシルエットになっており、見る人が見れば一味違う、そんな玄人好みのモデルになっています。
実際、おしゃれな人が履いているオールスターは、日本製であることが非常に多いです。
日本製であるが故、その耐久性も折り紙付き。
現行の通常モデルに比べて、実売価格で2~3倍程度の差がありますが、その価格差も納得なクオリティに仕上がっています。

日本製モデル②:ワンスター Made in Japan

日本製のコンバースで忘れてはならないのが「ワンスター」というモデルです。
ワンスターはもともと、オールスターの後継モデルとして1974年にリリースされました。
アッパーには上質な本革を使用し、ソールの耐久性も高かったことから、発売後すぐに人気モデルとなりました。
しかし、クオリティに拘り過ぎた結果、当時の技術では製造を継続することが難しく、わずか数年で販売中止に。
その後「70年代の幻」という異名で、長年語り継がれていました。
そんなワンスターが復活を遂げたのが1984年で、そのときに製造を担当したのがムーンスターということもあり、現在でもほぼ全てのワンスターがムーンスターで製造されています。
ワンスターの魅力は、その高い耐久性とレザーアッパー(甲)の高級感。
履けば履くほど持ち主の色に染まっていくので、革靴のように長年愛用していくことが可能です。
実売価格が2万円超えと、コンバースのスニーカーの中では高級品ですが、それに見合うクオリティを実感することができるでしょう。

【まとめ】スニーカーの元祖コンバースは、おしゃれに欠かせない定番アイテム!

今回は、有名スニーカーブランド「コンバース」の歴史や魅力、代表的なモデルなどについて詳しく確認してきました。
コンバースは1908年から100年以上続く、スニーカーの老舗ブランド。
その中でも「オールスター」は発売当時から変わらないシンプルなデザインで、昔から現在に至るまで、普遍的なファッションアイテムとして変わらぬ人気を誇っています。
コンバースのスニーカーは、おしゃれに興味を持つ人なら必ず通る正道といえます。
まだ一度も履いたことのない人は、この記事を参考に、歴史に裏打ちされた定番の魅力を体感してみてください。
何はともあれ、ファッションで一番大切なのは「楽しむこと」です。
あなたのファッションライフがより楽しいものとなることを祈って。
Let’s enjoy!!